線維筋痛症の自己改善までの道のり

線維筋痛症の自己改善までの道のり
―薬もなく療法もなく―

線維筋痛症の症状が最初に出てから随分経ちます。
もうかれこれ十年以上です。何年にも渡り痛みの原因は不明で、診断が下ったのは最初の症状発現から何年も経ってからのことです。それからも薬も何らの療法もなく今に至っています。

日々尋常ではない痛みやこわばり、その他多くの随伴症状を伴う生活には多くの困難が伴いました。少しでも痛みから解放されたい、少しでも改善できれば、そう思って色々なことをやってきました。私の場合、最初に痛みが出てから診断が下るまでに結構な年数を要し、診断を受けてからも薬も飲んでいませんし何らかの療法的なものも受けていません。もしかしたら同様の経験をされている方も多いのかもしれません。

診断当初は線維筋痛症とはどういうものかについての説明はなく、繊維筋痛症によって起こり得る様々な症状についても症状改善のための方法についてもほとんど何の知識もないままに日々痛みと闘っているだけという状態でした。自分で色々調べようにも痛みで何かを読んで理解することすら容易ではありませんでした。さらに、診断を受けてからのもう一つの困難は通院でした。ただ病院に行って状態について報告するだけなのですが、何時間もの待ち時間で帰宅後には症状が毎回悪化するという繰り返しでした。結局、通院自体を諦めました。

私がこれを発症した頃、まだ日本では線維筋痛症への認識は今以上になかったようですので、同じような経験をされた方も多くいらっしゃるのではないかと推察します。残念ながら、実際日本では医療関係者による診療拒否ということさえ起きているそうですから1)2)、繊維筋痛症についてはそれ以外のところで苦労を経験する人々も多いのかもしれません。実際、私も検査をしても痛みの原因が特定されず、ただ病院を後にするだけということも幾度となくありましたし、誤診も残念ながらありました。結果的に、気づけば症状が進み、身体的な部分ではガイドライン(日本線維筋痛症学会2013)で示すところのステージⅤまでの内容の多くを経験しました。

しかしながら、元々好奇心旺盛な私は自分で色々な改善方法を模索してきました。あっという間にも思えますが、今振り返ってみると、その道のりは本当に長く多くの困難を伴うものでした。その過程では意識が遠のくほどの痛みや失神する程の痛みもありながら、ただひたすらに我慢と挑戦を繰り返す日々でした。色々紆余曲折ありましたが、今は日常的な痛みはなく、仮に症状が出ても1日そこそこで戻せるところまで到達することができています。

今となっては、もっと早くに知っていれば違ったのではないかと思うことが多々あります。
症状は日々違いますし、随伴症状も時とともに変化し、改善は決して一筋縄ではいきませんが、薬も特段の療法も受けることなく、それでもここまで改善できたその経験を紹介することで、同じ症状に悩む方々のヒントに少しでもできることがあればと思います。

私が参考にしてきたリソースには海外のものも多く含まれています。そのため、ここで提供するものの中には日本語ではないものがあります。日本語でない場合はできる限り要約したものを付けますので、もし自分の改善方法の何かヒントになると思ったら参考にしてみてください。

これはあくまで一個人が通った模索の道を記すものです。そのため治療法や専門家としての見地を提示するものではありませんが、私の辿った過程は自己教育の過程でもあります。終わりの見えない痛みを抱えて自己教育をし続けるのは簡単ではありませんが、線維筋痛症と上手く付き合っていくにはできるだけ自分の中に症状改善のためのツールとなる引き出しを増やし自己管理をすることが欠かせません(下記、Dr. Andrea「What is fibromyalgia」参照。完璧ではありませんが自動翻訳付きですので興味があればご覧になってみてください)。私の自己改善と自己教育への道の中に何か役立つものがあることを願います。

同じ病と闘う皆さんはどのような経験をされたでしょうか。また、どのような改善策を取っているでしょうか。自身の経験が同じ症状に苦しむ他の人の助けになるかもしれません。ご自身がもつ情報や経験を一緒に共有してみませんか。


【参考文献】
1)「線維筋痛症患者が直面する医療拒否の問題」2021年2月アンケート実施
https://hananosato035.hatenablog.com/entry/2021/07/24/181600
2)今後の慢性の痛み対策について |報道発表資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
日本線維筋痛症学会(2013)『線維筋痛症ガイドライン2013』(p, 19) 日本医事新報社
「特集2/線維筋痛症/原因不明の痛みと多様な症状を伴う」2015年1月1日 全日本民医連
https://www.min-iren.gr.jp/?p=20693

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